〜あるひ目が覚めた頃、ルナは時間も場所もわからない異世界へと飛ばされていた。
ルナはあたりを見回すとすぐそこにメテオの姿があった。
(最悪…よりによってなんでメテオなのかしら…)
そんな思いを噛みしめつつも、倒れているメテオを起こすルナ。
メテオはルナの顔を見て安心して微笑むが、ルナは呆れ気味に状況を説明する。
ルナは今そこにいるメテオが姿こそ同じものの、記憶を見る限りは自分の知らない時空にいるメテオである事を知る。
いつか貴方のいる未来を守るためにまず、そこにいる貴方を守ることが第一かしら。
[ルナはやっぱり頼もしいな。]
メテオの正直な話し方はルナにとっては腹立たしいものだが、いちいち噛みついていてもしょうがない。
その上に状況が悪くなっている気がしていたルナはメテオの腕を引っ張りながらもあたりを探索していく。
ルナはこの世界に来て初めて敵と思わしき者に遭遇する。メテオは咄嗟に名前を出す。
サガというのね。メテオの知り合いなのかしら
そんな冗談を言いつつもルナはサガを簡単に拘束してしまう。情報を吐かせるつもりだ
サガに尋問をするも、彼自身もこの世界に迷い込んでしまい、状況が掴めないでいるらしいのでルナはしばらくの間は仲間になるべきと提案する。サガは「助かった」と肩の力を抜きつつルナ達に加わる。
ルナはこの世界に人間が住んでいる気配を感じない事からまるで自分達が人形でここはジオラマの世界だと例えた。
サガはならばこの世界に自分達を呼び込んだ何者かがいるのかと考えた。
メテオは自分達以外にも迷い込んだ人達を探すべきだと提案する。ルナもそれに賛成した。
ルナは一先ずこの世界に迷い込んだ者を探し続けるも人探しはメテオの方が得意である。
メテオはアルテマと似た気を感じ、そこへ向かう。いたのはまるで迷子と言わんばかりに不安な顔をしたエミルだった。
「あ、母さんだ」メテオは言い出す。
エミルは心当たりがあるが、咄嗟になんのことかと誤魔化すも、事実なので誤魔化しようがない。
ただ、ルナは自分の能力で今そこにいるエミルが自分と同じ時間から来たエミルだと記憶を見て察する。
サガはエミルの事を様付けで呼ぶ。サガのいた時代では、エミルの方が階級は上であり、アルテマとサガは同じ階級にいた。
「まさか、エミル様に子がいたとは…」
サガは何故かがっかりした表情をする。
ルナは適当にサガを励ますと同時に聞こえるだけでも恐ろしい脅迫をする。サガはそれに従うしかなかった。
ルナはこの世界に迷い込んだ者の気配が他にいるかとメテオに問うも、メテオにも気配が掴めないと答える。
ただ、一つ見知らぬデカい気配が近づいてきてると答えた。
近づいてきてる気配ならルナにもわかる。
それはこの世界を作り、ルナ達を迷い込ませた黒幕であった。
彼はギャラクディアと名乗る。
近いうちに銀河最強である自分を知らしめるためにそこらにいる4人をかき集めて自分の力を試すらしい
真っ先にギャラクディアに挑むサガであったが、あっという間に戦闘不能になってしまう。
続けてメテオも挑んだが、力を出しきれないままメテオまで倒れてしまう。
エミルも挑もうとするが、ルナはなんとなく勝敗関係なくエミルが傷つく姿を見たくはなかった。
ルナは倒れたメテオ達をエミルに任せてギャラクディアへと向かって行く。
ルナはギャラクディアを70%くらいでも倒せると判断したが、なによりも自分達を集めた理由と戦うためだけに自分以外の存在を害するギャラクディアにムカついた上にギャラクディアが作った空間とエミルを信じ、100%の力でねじ伏せると宣言する。
ギャラクディアもルナを只者ではないと判断し、100%の力で挑む。
エミルはルナやギャラクディアが引き起こした爆風や衝撃を自身の分身ともいえるディアヴォロスを召喚し、その力で爆風や衝撃を吸収させる。
そして、エミルは倒れたメテオ達に回復の力で応急手当てを施す。
※召喚したディアヴォロスの能力によってエミルはルナなど周りにいる存在の能力を共有することができる。
次第にギャラクディアの勢いは落ちていき、戦いも終盤のところであるが、ルナには傷一つも付いていない。
そこでルナはギャラクディアに対し、残された力で自分の住む宇宙に帰るべきだと提案するも、まだ負けていないと満身創痍寸前の彼は拒否する。
我慢ならなかったルナは喝を入れるために更にギャラクディアをギリギリまで追い詰める。
勝手に戦いに巻き込んだ上に勝負に負けた者が勝者の言うことにケチをつけるのは愚かでしかない。
戦いの末に負けを認めたギャラクディアは自分より強い存在がいたと自分の宇宙にいる仲間達に話すと言い、ルナ達を元にいた時間に帰し、去っていった。
元の時間へと帰ったルナは自分よりもっと強いのがいるとエミルに話す。
その存在はルナが認める強者、銀河最強?のゴキブリであった。
彼女はその銀河最強のゴキブリに傷一つつけられないまま、一度は住処を追い出されてしまったと冗談混じりに言った。