電子版黒歴史ノート

愛と誠実のカンパニュラ(完結済)

おおざっぱな時系列 終結の禍厄災(A20章)

~前回までの手短な説明~

 世界との孤独な戦いに疲れ果てたルナは生きることを拒み、その中にいた神獣が交代するようにして、サリエルと化した。

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 サリエルはしばらくの間、世界と戦い続けた後に人類の数を数か月の間に10億人もいた人間のうちの敵対勢力の排除をしたことにより、7億人にまで減らしてしまう。

 サリエルは、何故この世界が超人を恐れ排除するようになったかを知るために動き、自らを追っていた組織の人間をほとんど喰い殺した後に、その人間たちの遺品などから分析し、超人を排除するための組織の中枢に向かうことにした。

 そこには、人間たちが自らの手で作り上げた人工の神獣「ハルメギド」が鎮座していた。

 そして、ハルメギドが鎮座している空間の周りには夥しい数の超人だったものと思われるものが惨たらしく死屍累々としていた。

 しかし、人間にいいように使われていたハルメギドも心の中では利用されたくないという悲鳴を聞き取り、それによってハルメギドの解放をしようとサリエルは決断した。

 しかし、ハルメギドを解放しようとしたところ、超人排除システムが作動し、サリエルにハルメギドは襲い掛かる。

 全身に武装された銃弾の乱射を掻い潜り、ハルメギドを強制停止させるために、胴体のコアをサリエルの爪が貫く。

 動かなくなったハルメギドをそのまま回収し、サリエルはプログラムを書き換えるために近くにあるコンピュータに接続し、メインコアを修理した後にハルメギドを自由にした。

 ハルメギドはサリエルに感謝し、サリエルの為に戦うことを決意する。

 

 さらに、サリエルはコンピュータから組織の本体などの情報を探るために残されたデータを探ることにし、組織の本体にいる総統を遂に突き止めた。

 その総統は名を「ゴールド・ソルジャー」と言い、明らかに人間じゃないような雰囲気をまとっていた。

 そして、サリエルは一刻も早く戦いを終わらせるために総統を殺すために襲い掛かるが、総統に攻撃がまるで通用しないどころか攻撃がすり抜けていく現象が起きていた。

 まさに別次元からの干渉といった超人でも得ないような能力を持つことから、サリエルはその真の正体を神獣達の創造主といわれる「上位存在」と気づく。

 そこで上位存在は何体も存在しているという事実が発覚し、ゴールド・ソルジャーはブラックが生存している間は復活できたとしても世界に干渉できずにいたと言う。

 

 ゴールドは邪魔者を消し、すべての世界を自分の思い通りにしようと計画していて、手始めにA世界から支配をするつもりだったという。

 ゴールドはそのまま、サリエルに対して異次元の力を用いて、死角から容赦ない攻撃をし、追い詰める。

 そして、ゴールドはトドメとばかりにサリエルと同じ力の闇の刃を使い、魂を殺すことで不死身の体を滅ぼそうとしたが、そこにハルメギドの横やりが入り、ゴールドに反撃をするも、異次元の力によって、すべて攻撃がすり抜けてしまう。

 ゴールドは次こそはサリエルにトドメをさすためにハルメギドをついでに吹き飛ばし、サリエルに接近するが、その瞬間にサリエルの中にいたルナの意識が遂に戻る。

 そして、意識を取り戻したルナはサリエルと交代し、ルナは自らの罪を背負い、A世界の人間のために戦うことを決意し、新たな姿「ルナ蒼炎」となり、上位存在と対峙する。

~~~~そう至るまでのルナの精神世界にて~~~~

 

 ルナは、意識を失う瞬間にサリエルによって精神世界へと避難させていた。

 そこで、ルナは自分の精神世界にてかつての家族や仲間であるコロナやはじめ達と会い、自らの秘められた力である「死者との再会」を習得する。

 そして、ルナは新たに罪と悪を滅ぼす力として「断罪の蒼炎」を纏い、新たな姿へと変わっていく…

 

~~~~~~~~~~話を戻し~~~~~~~~~~

 ゴールドはルナに突進するが、ルナの体がすり抜ける、そしてルナは一瞬にして後ろに瞬間移動し、蒼炎の剣と氷を上乗せした光の剣エクスカリバーで上位存在を斬りつける。それはかつてゴールドが歴史から抹消したはずの死者の力であった。

 そして、ゴールドは蒼炎に包まれて、炎上しながらも負けじとルナに神獣の力の破片を駆使して戦うが、ルナは死者の力によってゴールドの能力を封じ、そして蒼炎をまとった拳によって重い一撃を頭部に直撃させる。

 「こんなはずでは…」と捨て台詞を吐きながらも遂に戦意を失い、逃げようとするゴールドを追いかけようとしたルナの前に別の世界でも上位存在と戦っていたシオンとコスモスが駆け付け、ルナに追いかけるのをやめさせた。

 なぜならば、逃げた先で安心していた上位存在ゴールドの目の前に閻魔龍の姿があり、ゴールドは閻魔龍ブラッドの強力な攻撃によって歴史ごと存在を消されてしまう。

 なんと、閻魔龍はすでに上位存在が逃げる場所で待ち構え、完全にトドメを刺すために誰も巻き込まない場所を選んでいた。

 戦いが終わると同時に、存在を消された上位存在ゴールドによる影響は白昼夢として全ての人間の記憶からも消える。

 シオンもコスモスも気が付くと元の世界に戻り、ルナは気が付くとゴールドによって歴史が歪められる前の元の時代に、そして、ハルメギドになる前の生物と同じ場所にいた。

 そのハルメギドになる前の生物は、青いゴキブリであり、ルナはとっさにハルメギドから距離を置くが、ハルメギドはひっそりとルナの前から姿を消していった。

 そして、ルナは新たに得た力を世界のために使い、平和をもたらすために相手が誰であろうとも戦い続けることとなる。