電子版黒歴史ノート

愛と誠実のカンパニュラ(完結済)

おおざっぱな時系列 黒面編(0章2 始まりは白黒の戦士にあり)

━━━━まだ、A世界からD世界のどれも存在しなかった頃の話。

 この世界にはただ1つ、白黒の世界が存在して、その世界を作り上げた…とされる存在は白黒の世界で唯一、いくつもの色を持ち、光輝くために人々はそれを上位存在と呼んでいた。

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 その白黒の世界には平和のために人々の手本となるような存在がいて、その存在は身長が2mもあり、顔は光をも吸収するほどの漆黒で、名を「メンインザブラック」と名乗っていた。(以下ブラックと呼ぶ)

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 ブラックは来る日も来る日も悪人を倒しては、休むこともない毎日に心底うんざりしてきており、防げなかった事件があれば人々からは指をさして怠情であると罵られていた。

 そのためにブラックは心の底でこの世界を恨むことになってしまうが、自らも悪に染まってしまわないように、人々を傷つけることはできなかった。

 しかし、そんなブラックが抑え続けていた悪意から漏れ出るように怪物が生まれてしまい、その怪物の全身からはトゲが生えていた。

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 その怪物は自らを「暗黒恐魔神」と名乗り、ブラックの果たせない怒りを代わりに果たしてやろうと人々を見つけ次第に殺して、その命を吸収していく。

 ブラックは魔神を止めるため、戦いを挑むが、自ら生まれた怪物との実力はほぼ同じどころか奪った命から更にパワーアップした魔神に苦戦を強いられることとなる。

 魔神は分離した元のブラックをも取り込もうとし、更なる力を求めてブラックを追い詰めるが、ブラックは今まで助けてきた人々から声援を受けていた。

 ブラックの真の力は士気の上昇によるパワーアップであり、その力によって暗黒恐魔神を打ち倒す。

 倒された魔神は再び分離していたブラックと一つになり、自らの目的である「悪意そのものを倒すこと」をブラックに託すことになる。

 そして、悪意そのものとは何かという問いに対して、魔神は上位存在であることを告げ、ブラックの中に消える。

 

 その様子を多次元から監視していた上位存在はブラックの前に姿を現し、ブラックを排除しようとする。

 ブラックは上位存在の異次元の強さによって滅多打ちにされるが、決して諦めずにいた。

 その瞬間、上位存在の中にあった光の球体は3つほど抜け、それがブラックの中に入り、力が覚醒することで、上位存在は突如として炎上し、ブラックは巨大な火の鳥の姿(下画像)に変わる。

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 上位存在は負けじと異次元の力による死角からの攻撃をするが、ブラックの強固な光の鎧の姿(下画像)に変わることで、上位存在の攻撃は歯が立たず、ブラックが作り出す光の剣によって上位存在の翼は半壊した。

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 ブラックは、そのまま上位存在にトドメを刺そうとするが、そこで上位存在はブラックから逃れるために撤退しながら無数の弾幕を周りの生命体に向けて撃ち続けた。

 しかし、ブラックは続いて真っ赤な鎧を纏った姿(下画像)になり、一瞬のうちに弾幕をすべて消して、上位存在が逃げようとした場所にまで超越の力で先回りをし、遂に上位存在を追い詰めたが、上位存在も道連れにするために闇の刃を用いてブラックと刺し違えようとした。

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 しかし、ブラックは再び火の鳥の姿に変わり、燃える鎖鉄球を生成し、それを上位存在の刃ごと粉砕し、身体に叩きつけることで上位存在の身体が砕ける。

 更に鉄球を叩き込んでいき、動きを封じ、最後に再び紅の龍の姿で体当たりをし、上位存在の身体は完全に原型も残さずに砕け散っていく。

 ブラックは上位存在との戦いに勝利をしたが、突如として時空が歪みだし、ブラックはその歪みに飲まれ消えてしまう。

 そして、新たに何もない世界が出現し、そこにブラックはそこに一人佇む。

 その周りにはブラックと上位存在との戦いにて使われた力の元である6体の「神獣」と呼ばれる者たちが並んでいた。

 しかし、上位存在は1体だけではなく、その後ブラックを襲撃した上位存在が3体ほどいたが、ブラックは数々の神獣と融合し戦うことで上位存在を倒していくが、その3体を完全には倒しきれなかったが自らの力と引き換えに封印をすることにした。

 神獣は新たな上位存在の資格を得たブラックに対して、創造の権利を託すことで、ブラックは3つの世界を新たに作り上げることになった。

 そして、手始めに3つの世界のうちのD世界といえる世界にて一つの生命を作り出すことになり、その世界に異次元の力を持つ次元の神獣を送る。

 次に、C世界には「炎の神獣」を送り、A世界には「光の神獣」を送り、更にA世界にはもう1体「闇の神獣」を送り込む。といった流れにより、各世界に神獣を送り、世界の行方を見守ることになっていた。

 その後に「自由の神獣」はブラックによりA~D世界の行く末の監視を任せ、上位存在を先回りした力の「超越の神獣」は世界の全ての現象を観測できる力を与え、生まれる邪悪の排除という役を持たせた。

 

 これによって平和な世界が生まれると思いきや、超越の神獣は世界のすべてを憎みだし、ブラックにも牙を向けた。

 世界を作り上げたブラックは役目を終えて短時間で力を使い果たしてしまったために力の回復にかなりの時間がかかる。

 それにより、ブラックは各世界にいる神獣を呼びかけ、超越の神獣を封印することにした。

 手始めに闇の神獣は魂の封印をすることで超越の神獣の動きを止め、光の神獣超越の神獣の光を封印し、炎の神獣超越の神獣の力を封印し、次元の神獣超越の神獣の肉体を異次元に封印し、自由の神獣は、超越の神獣の存在の封印をして超越の神獣という概念を消すことに成功した。

 それによって、すべての世界の消滅は免れたが、戦いによって闇の神獣と光の神獣は肉体を失い魂だけの彷徨う存在となり、超越の神獣が消えたことによって邪悪な者の排除をする存在がいなくなってしまったことにより、世界には悪が存在することが許されるようになってしまった。

 

 こうして、神獣を再び世界に散らばらせたことによって世界に干渉することもできなくなったブラックは再び、各世界に平和が訪れることを願いながら世界を見守りつづけることになった。