おおざっぱな時系列 邪神編 終結(優しさとは何か) - 電子版黒歴史ノートの続き
シオンはブラッドと2度も戦った後にその戦った相手であるブラッドがぬいぐるみになることで寝具という末路をたどるとは思っていなかったが、度々そのぬいぐるみとなったブラッドが誰かと話す声が聞こえることに気づき、シオンはその話し声を確かめると、それが自分自身の中に宿った神獣ヴィーナスとの対話であることを知る。
シオンはヴィーナスとブラッドが何を話してるのか問うと、ヴィーナスはこの世で一番苦しんでいる者の痛みを和らげようとしていたと答える。
シオンはブラッドが苦しんでいるとは思わなかったために、ヴィーナスに同情をするも、ヴィーナスはブラッドの能力の一部はアカシックレコードにアクセスすることにより、宇宙全体の事を知れるが、全ての悲しみや、負の歴史も見えてくるせいで、それは便利なものではないと言う。
シオンは、エリスやゲキの能力にも同じようなものがあることを知って1人と1匹を心配するが、宇宙全体の歴史の大半は既にブラッドにより、消えていることになっていた。
しかし、ブラッドは負の歴史を消しても悲しみは自分の記憶に残り続けるために、悲しみを誰よりも多く、深く、孤独に抱え込んでいたという。
ヴィーナスはその悲しみを背負ったブラッドを救いたいがために、大邪神になってまでもブラッドを心配し、ブラッドの悲しみを受け止めようとしたというが、むしろ悲しみは大きくなってしまい、今となっては迷惑をかけたとシオンに謝罪する。
それに対してシオンは「出来る限り罪を償えばいい」と前向きな姿勢で励まし、ブラッドの悲しみを知るのはもうヴィーナスだけではないと言う。
そして、シオンもブラッドの悲しみを和らげようと思い、揺り籠のようにぬいぐるみのブラッドを抱きながら母(ルナ)譲りの子守歌を歌う。
そこにはかつての悲しみを抱え込んだブラッドの姿は無く、光が差して安らぎ、眠るブラッドがいた。