電子版黒歴史ノート

愛と誠実のカンパニュラ(完結済)

おおざっぱな時系列 邪神編 終結(A18章、B19章、C13章 優しさとは何か)

前回→おおざっぱな時系列 邪神編、後編(見捨てられた者達の末路) - 電子版黒歴史ノート

 

 シオンは元邪神エクスデウスであった現テュポーンを抑え、自らと融合して神獣テュポーンとして迎えたが、シオンはその神獣テュポーンの力を完全には制御できずにいた。

 その原因はシオンの迷いにあるとされ、シオンと融合していた神獣、オメガヴァイスはシオンに対して「完全に主を信頼している神獣なら制御できないことはない」と言うが、シオンにはかえって、その迷いを深めてしまい、その影響によりシオンに心の隙が生まれ、神獣テュポーンは再び邪神へと姿が変わり暴走してしまう。

 それによってシオンは邪神に支配され、エリスはその暴走した邪神もろともシオンと激突するものの、暴走したシオンに敗れ、封印されてしまう。

 エリスは自らの星もろとも消える前にオニキスを地球に避難させる。

 そして、暴走したシオンはどこかへ消え去ってしまい、暴走したシオンと邪神により、再び世界に増殖した邪神が溢れてしまう。

 地球にいるオニキスは邪神と戦う日々を繰り返していて、その中でかつてB世界の創造神ルナと共に戦った、フィリアという少女と共にオニキスは暮らしていた。

 フィリアは自らのもつ性質からか、邪神を倒すのが得意であるために、邪神を相手にてこずるオニキスを放っておけずに匿っていた。

 オニキスは助けてもらってばかりいる自分が情けないと思い自由になりたいと思い、ある日、再び邪神が現れた時はフィリアの手助けをするものの、かえって、目立ってしまい、邪神により痛手をくらい、左腕を負傷してしまう。

 「左腕を負傷したからシオンとお揃いだな」と冗談めいたことを呟くもシオンを助けられないどころか、今もだれかに助けられてばかりいる虚しさにあふれるオニキスは自由よりも欲しかったものに気付く。

 その感情により、オニキスに反応した神獣がいた。

その神獣はかつてルナに倒されたはずのヴァンテージであり、ヴァンテもかつては誰かに従う気もなく自由を求め続けていたが、肉体を失い、魂だけになってからは自らが真に求めようとした感情と同じ感情を求めてさまよっていた。

 オニキスはヴァンテの真名「グリム」を授かり、一気に神獣の力が覚醒する。意志の力によりイメージをすることで様々な変幻自在の能力を使うことができ、左手を治癒能力のイメージにより治した。

 そして、その強大な神獣の力に反応した邪神とシオンがオニキスを追って現れる。

 オニキスは新たな姿「レギウスオニキス」となり、自らの意思の力により、いまだ暴走を続ける邪神とシオンの攻撃を吸収するイメージによりオニキスはその攻撃を一切受け付けなかった。

 そして、邪神の本体とシオンの周りにいる邪神をフィリアは相手にし、次々と倒していく。

 オニキスはシオンと神獣を分離させようとするイメージで攻撃すると、シオンからオメガヴァイス、邪神の本体、そして邪神に取り込まれていたが、逆に利用していた閻魔龍までもが分離した。

 なんと暴走の真の原因は閻魔龍ブラッドであった。

 しかし、閻魔龍ブラッドはまだ完全に復活していないため、力は以前に戦った時よりは弱くなっている。

 そして、オニキスは封印されていた、エリスを蘇らせるイメージにより、エリスも復活する。

 再び、シオンとオニキスは再開できたものの、目の前にいる閻魔龍ブラッドがいる限りはまだ、再開を喜んでいられない。

 暴走の原因もわかったことで、遂に迷いを振り払うことができたシオンはオメガヴァイスと邪神の姿から真の神獣の姿となった「ヴィーナス」が再び融合する。

 そして、オメガヴァイスは自分の間違いを謝罪し、自らの真名「マルス」をシオンに授け、シオンはヴィーナスとマルス、2体の神獣の力を完全に覚醒させる。

 ヴィーナスの力により、黄金の盾を持ったシオンは真正面からブラッドとぶつかりあい、力勝負によりブラッドを負かしつつ、盾による完全な防御により、多方面からの攻撃にも対応する。

 オニキスは意志の力でブラッドの身体能力を制限するために翼やツメなど各部位を破壊し、ブラッドを弱体化させる。

 そして、エリスは自らのスピードにより、オニキスにより破壊された部位などから露呈した弱点を的確に攻撃し、ブラッドを追い詰める。

 またしても追い詰められたブラッドは、再び凝りもせずに自爆をしようとするが、オニキスが爆発を抑え込むイメージにより、ブラッドの周りのわずかな範囲しか爆発に巻き込めずに、ブラッドは爆発四散し、その後、オニキスはブラッドが爆発四散した破片を集めて、二度とブラッドを含めた誰もが、その力を使わないようにとぬいぐるみに変えてしまった。

 オニキスはそのぬいぐるみをシオンの寝具としてよこし、ブラッドであったものはシオンにより毎日、大切に扱われている。ちょっとよだれがかかったりもする

 

 オニキスは自由よりもシオンのような大切な仲間を求めていたことに気付き、それを自分で取り返せたことに満足する。

 エリスは一人で邪神から地球を守っていたフィリアに感謝し、自らの力によって生成した城をフィリアに授けた。

 シオンは、オメガヴァイスとヴィーナスによって認められたことを誇りに思い、ブラッドの影響とはいえ暴走によって、広範囲に渡る宇宙の傷を治すためにヴィーナスとオニキスの力を借り、ブラッドの罪滅ぼしを行った。